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19 . September
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02 . November
 やられたらやり返す。ただ、今回はやられた以上にやり返した。シリーズ最低打率(1割4分7厘)にシリーズ最少得点(7)、さらにシリーズ最少安打(22)。日本ハムを歴史的に封じ込めたのは紛れもなく谷繁だ。日本一捕手、そして最後の最後で“完全試合捕手”になってみせた。

 「日本一になるのは2度目だけどドラゴンズでは初めて。1人の力で何とかなるもんじゃないけど、ドラゴンズの力にはなれたかなと思う」

 大事な5戦目も冷静に大胆に攻めた。先発・山井のスライダーを主体に相手を追いつめる。もちろん、山井の状態もよかったが、4戦目までの“伏線”も生きたはずだ。この日は継投で完全試合となったが、捕手は1人だけ。「完全試合? 初めてだよ」。忘れられない1日になった。

 「最初の試合でセギノールに1発打たれたけど、ボクが相手の打者を感じながら試合ができた。あの1試合がボクの中では大きかった」。森本にかき回され、稲葉に痛打された昨年。あれから1年、終わってみれば森本、田中賢、稲葉と続く上位3人を5試合で5安打。意地の勝利だった。

 間違いなく日本一に導いた功労者、そう評論家や関係者から称賛されるだろう。だが、今年に限ればすべてが順調だったわけじゃない。3、4月の26試合中、先発出場は18試合。故障でも衰えでもなかった。落合監督からの信頼を失っていた。かといって、何も言われることはなかった。横浜からFA移籍して単身赴任を始めて6年目、1人ぼっちの部屋で考えた。

 「いままでと同じことをやっていたらダメなんだって思った。慢心があったのかもしれない。どうすればいいのか、自分でいろいろ考えたよ」。投手の操縦法を一から見つめ直した。もとは球界を代表する捕手、信頼回復にそう時間はかからなかった。5月以降は正捕手の座を奪い返し、5月12日の巨人戦(東京ドーム)では連続守備機会無失策記録のプロ野球記録を樹立した。

 「1日か2日は喜びに浸るよ」。新たな勲章も加わった名捕手は36歳になってなお、輝きを増している。
(中日スポーツ)
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