◆KONAMI CUP アジアシリーズ2007第2日 ▽予選リーグ 統一2-4中日(9日、東京ドーム)
中日が冷や汗の初勝利を飾った。2回に統一(台湾)に先行される苦しい展開だったが、荒木が3安打の猛打賞、井端が全得点を叩き出す4打点と日本一の1、2番コンビの活躍で何とか勝ち越し。最後は守護神・岩瀬を投入し、辛くも逃げ切った。10日は中日が中国選抜、SKが統一と対戦。中日とSKが勝てば、両チームが決勝に進む。中日と統一が勝った場合、大会規定で順位が決まる。
薄氷を踏む勝利だった。しぶとく粘り強く、落合竜が国際舞台で初勝利を飾った。「何かホッとしてる。こういう舞台で1つ勝つのは大変ですね」勝利監督インタビューで、落合監督は安堵(あんど)の表情を浮かべた。
自慢の1、2番コンビがかき回した。まずは3回だ。1死二塁から荒木が遊撃失策を誘って一、三塁とチャンスを広げると、井端の4球目に二盗。併殺の可能性をつぶし、井端の二ゴロで先制点を奪うと、もう止まらない。5回1死満塁から井端が左犠飛で勝ち越し点をたたき出すと、真骨頂は7回だった。
2死から荒木が中前安打で出塁すると、井端の初球にすかさず二盗。井端の二遊間への高いバウンドのゴロを処理した二塁手・陽森が間に合わない一塁へ送球している間に、荒木が俊足を飛ばして一気に本塁を陥れた。
「たまたまはまりました。井端さんに、いい走塁を見せてもらった」と荒木が言えば、井端も「荒木がよく走ってくれた」と持ち上げた。4年連続でゴールデングラブ賞に輝いた日本が誇る二遊間コンビが、攻撃でも息の合ったところを披露。荒木が3安打2盗塁すれば、井端はチームの全4打点をマーク。テレビ解説で東京ドームを訪れていた日本代表・星野監督が見守る前でアピールした。
「1つ勝つのがどれだけ大変か。うちの選手がそれを肌で感じてくれれば意義のある1勝になると思う」と締めくくった指揮官。同大会3年目にして、8日に喫した日本代表としての初黒星。アジア王者を逃し、これ以上、屈辱を重ねるわけにはいかない。落合竜がこの1勝を号砲に、アジアの頂点へ突き進む。
◆予選リーグの順位決定方法 勝率で決定。2チーム以上が同率となった場合は、〈1〉当該チームの直接対決で勝ったチーム〈2〉総失点の少ないチーム〈3〉総得点の多いチーム〈4〉打率の高いチーム〈5〉コイントスにより勝ったチームで上位を決定。
◆中日、無失点勝利なら決勝進出 10日に中日が中国選抜を下し、統一がSKに勝てば、3チームが2勝1敗で並ぶ。しかし、中日は無失点で勝てば3試合の総失点は8となり、9日に4失点して2試合で既に計9失点の統一をしのぎ、決勝進出が決まる。1点以上失えば、SK・統一戦の結果待ち。中日が勝ってSKも勝利すれば、SK1位、中日2位で1次リーグ通過となる。
(元記事::スポーツ報知)
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