08年北京五輪を狙う日本代表が14日、スクランブル布陣を披露した。宮崎強化合宿3日目となったこの日、中日勢が初合流し、愛知工大・長谷部を除く30選手が集結。野手全員がそろったシートノックで中日荒木が中堅、森野が一塁に入るなど、これまでと違ったバージョンをテストした。星野仙一代表監督(60)も「緊張感もあって締まっていた」と手応えを感じていた。
中日勢が加わったこの日、野手全員がそろって初めて行われたシートノックで、シーズン中ではめったにお目にかかれない守備隊形が敷かれた。チームに合流したばかりの荒木が、井端と名コンビを組む本職二塁からセンターに回った。「何が起こるかわからんからな」と星野監督は危機管理を強調する。続けて「荒木の場合、二塁はいつでもできる。でも外野も超一流だ。赤星(阪神)もうまいが、バネもあるし一歩目が速いしな」と言った。
荒木以外にも、今季投手と捕手以外の7ポジションを守って、5個のグラブを持参した森野を一塁に据える陣形をテスト。午後からのフリー打撃では、荒木が今度は左翼へ。また首脳陣は、遊撃手井端に三塁、外野起用の準備も指示するなど、まさに守備固めを重視したスクランブルだ。荒木は「レギュラーをとったのも外野だったので違和感はなかった。思ったより動けた」と成果を口にした。
星野監督も「野手にはボールが滑るから、近くのカットまできちっと返せと言ってある。みんながそろうと引き締まるな」と手ごたえ。アジア予選(12月1~3日・台湾)では、1点が命取りになるだけに、鉄壁を目指していく。
(日刊スポーツ)
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