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19 . September
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06 . March
 中日・吉見一起投手(23)が“バット破壊王”と化した。5日にナゴヤドームで行われた巨人とのオープン戦に先発し、5イニングを無失点。毎回安打を許しながらも、得意のシュートなどでバット4本をへし折る力投を見せた。悲願の先発ローテ入りに猛アピールだ。試合は中日が4-2で巨人を破った。

 その瞬間、スタンドがどよめいた。1回2死三塁で、巨人の4番ラミレスのバットが「バキッ」とにぶい音を立てた。真っ二つに折れたバットを残し、打球は力なく投前へ。威力も、そして見ているファンへのインパクトも満点のシュートで最初のピンチをしのいで見せた。

 “被害者”はラミレスだけにとどまらない。4回には無死一塁から同じくシュートで小田嶋が二ゴロ併殺。5回の脇谷の投ゴロを含めてシュートだけでバット3本を“お払い箱”に。直球で折った村田善を含めると、5イニングの間に4人のバットをへし折った。

 「ここという場面でシュートにキレがあった。ちゃんと変化してくれました」。吉見が自画自賛するカミソリのような切れ味。7安打を浴びても、このシュートがピンチで生命線になった。

 「0点に抑えたことは自信になる。自分らしく、粘り強く投げられました」と充実感たっぷりにほほ笑んだ。

 もともと持ち球の一つだったシュートに、今季は微妙な調整を施している。「以前は普通に投げるという感覚。それを人さし指で押し込むような意識に変えた」。見た目には分からないミクロのレベルでの工夫。それだけで「球速は多少落ちたと思いますが、代わりにコントロールしやすくなった」。スライダーとフォークを決め球にしている吉見にとって、“新”シュートは投球の幅を大きく広げている。

 好投には思わぬ幸運も重なっていた。4日に登板予定だった2軍のソフトバンク戦が降雨中止になり、「登板機会を与えたい」という首脳陣の意向で急きょ決まったナゴヤドームの先発マウンド。転がり込んだ昨季セ・リーグ王者との対決というビッグ・チャンスを、無失点投球で生かしてみせた。

 森バッテリーチーフコーチは「結果を出すということは大切なこと」と大きく評価。激しい先発争いはまだまだ続くが、吉見が土俵内で踏みとどまったことは間違いなさそうだ。 (木村尚公)
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