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20 . September
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20 . November
 大学生・社会人選手を対象にしたプロ野球の新人選択会議(ドラフト会議)が19日、東京都内で開かれ、中日は1巡目で名城大・山内壮馬投手(22)、3巡目(2番目)で日立製作所・谷哲也遊撃手(22)の2選手の交渉権を獲得した。中日も入札した注目の愛工大・長谷部康平投手(22)は5球団競合の末、楽天が引き当てた。

 目が潤む。ほおが真っ赤に染まっていく。“満願成就”の瞬間、山内壮は胸にこみ上げる感情を抑えられなかった。「山内は感激のあまり動揺しているので、しばらくお待ちください」。学校関係者の言葉で、晴れ舞台となる会見は一時お預け。その間、別室で必死に呼吸を整えた。

 「涙もろいんです。でもうれし涙は初めてかも。一番行きたかった球団に一番で入れてうれしい。昨日は神頼みまでしましたし、最高です」

 生まれながらの熱血ドラゴンズ党。祖父母も、両親も、代々のドラゴンズファンという一家で育った山内壮は、物心がつく前からナゴヤ球場のスタンドにいた。小学生で本格的に野球を始めた理由も「中日のエースになりたいから」。いつもドラゴンズのユニホームを着てマウンドに立つ自分を思い描いた。まさに初志貫徹で夢を実現させたのだ。

 「自信があるのはスライダーです。強気に攻める投球 が、自分のいいところだと思います」

 武器は最速147キロの速球と多彩な変化球。中原スカウトが「気持ちで打者に向かっていくタイプ。ずっと憲伸とダブらせてきた」と評価する将来のエース候補だ。名城大・大坪監督は「変化球はいいが、もっと速球に磨きをかけないと。そこを伸ばせばプロで通用するはず」と指摘。大学入学後に、それまで常時130キロ台だった速球が140キロ台に上昇しているだけに、まだ伸びしろの多い未完の大器であることは間違いない。

 愛知・杜若高時代は同級生としてエースを争い、現在も親友である長谷部(愛工大)は、競合の末、楽天と交渉することが決まった。プロで再び同じユニホームを着る夢はかなわず「複雑です」と話す一方で、すでに新しく大きな夢ができた。

 「将来、長谷部と日本シリーズで投げ合いたいですね。今まで切磋琢磨(せっさたくま)してきたんだから、プロの一番高いところで戦いたい」

 日本シリーズでのエース対決を、2人の再戦の舞台に熱望だ。

(中日スポーツ)
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16 . November
 中日の落合博満監督(53)が15日、ナゴヤ球場での秋季練習に合流。恒例の『地獄の秋』が開幕した。初日の“ターゲット”となったのが左腕・高橋。2時間走りっぱなしを命じるなど、今秋のテーマは走れ、鍛えろ、強くなれ! 2年連続日本一に向けて、競争激化、体力強化へと動きだした。

 アジア王者になった夜、落合監督はこう言った。「2008年への戦いはもう始まっている」。正力賞を受賞した日はこうも言った。「練習しなきゃうまくならない」。だから、必要とあらば鬼にもなる。ナゴヤ球場に合流した指揮官は、内野手のノックを5分間ながめ、中断させた。全員集合。そして尋ねた。

 「何を意識して、守っているんだ? 1人ずつ言ってみろ」。うまくなるために練習する。誰だってそうだ。だが、どうすればうまくなるかを考えてこそ、本物の練習となる。9人の選手はおのおの答えた。「おまえたちが言ったこと、できてないじゃないか」。またを割れ、腰を落とせ。それがゴロをさばく基本中の基本。つらく、負担のかかる姿勢だからこそ、肝に銘じておかねばおろそかになる。だが、こんな訓示は単なる前座。外野付近の投手陣に近づいてからが、この日のメーンイベントだった。

 グラウンド1周およそ380メートル。走力の似通った数人が1グループとなり、1、2、3周のタイムトライアル走を行う。誰か一人でも設定タイムに遅れれば、連帯責任でノーカウントとなる。落合監督はその設定タイムをいきなりアップ。必然的に、クリアは困難となる。全員がいつもより速く、長く走ったが、極め付きはダッシュが苦手な高橋への非情指令。「2時間走っとけ!」。ひたすら走った。しかも、2時間の完走後に1、2、3周の通常メニューも消化した。

 「ぼくに体力がないからです。きつかったけど、やるしかありません」。生まれたてのシカのように、プルプル震える下半身を押さえつつ帰宅した高橋。だが、落合監督は加減知らずの鬼ではない。その選手の体力を格付けした上で練習を課す。例えば野手なら井端、荒木がいて、森野がいて、その下に若手がいる。沖縄名物の落合ノックは行わず…。

 「ノック? (耐えられるのは)いないな。残念ながらこのメンバーの中にはいない」。1年間を戦えないのが高橋の欠点。期待の裏返しが“走りっぱなし”指令なのだ。2年連続日本一へ、欠かせないのが若手の底上げ。『地獄』とは、落合竜では春と秋の季語なのだ。 

(中日スポーツ)
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