中日・田中大輔捕手(23)が13日、3時間の罰走を課せられた。午後のシート打撃で、捕手としての基本を忘れ、落合博満監督(54)に指摘された。
「ランナーがいるのに、座ったままボールを返したりして、キャッチャーとしてどうあるべきかの指摘を受けました。キャッチャーのことを考えながら走ってこいと言われて走りました」
立てば、いざというときに各塁へ送球できる態勢をつくれるが、座ったままでは送球態勢を取れない。そのスキに相手走者が走ることだってある。11日のときはブルペンで、「試合のつもりで受けろ」と落合監督に注意されたばかり。前回、今回と、練習だからとのんびり構えていたのを、監督が見逃すはずはなかった。
田中はシート打撃中に監督室に呼ばれて注意され、そのあと陸上競技場へ。途中、にわか雨が降ったり、悲鳴を上げる太ももをたたいたりしながら、約3時間トラックを回り続けた。走り終えると、球場にいた監督に報告へ向かった。
「キャッチャーは一番体力がいるところだろ。立って返すだけでも下半身が強くなるんだからと言われました。指摘されてみて、あらためて大事なことだと気付きました」
練習で気を抜いていては意味がない。3時間走りながら、田中は練習の意味、捕手の基本を考え直した。「休み明けから頑張れと監督に言われました」。言えば分かるから、落合監督は話すし、励ます。その思いを田中は3時間の罰走でしっかりと受け止めた。 (山本諭)
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