仲がいいとは聞いていたが、想像以上だった。9年ぶりにドラ番に復帰して早々に、堂上兄弟を取材するチャンスに恵まれたときのことだ。
肩を並べて歩く姿は、無二の親友のよう。互いに投手役を務めながらの打撃練習も、笑い声や叫び声を上げながら、いつやむとも分からないほど長々と続く。
帰り際には、弟・直倫が「今からタケ(兄・剛裕)と帰るから」。両親への電話だろう。その口調からも、ほほえましいほどの親密さがうかがえた。
しかし、いつかはこの2人もライバルになることがあるだろう。兄離れ、弟離れを迫られるときがくるはずだ。それで初めて、1人のプロ野球選手としての存在価値を問われる。堂上兄弟がお互い、火花を散らして競う。そんな姿を取材できる日が楽しみだ。
(中村浩樹)
PR