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19 . September
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31 . October
<日本シリーズ:中日9-1日本ハム>◇第3戦◇30日◇ナゴヤドーム

 オレ竜が日本シリーズ新記録で2連勝を飾った。中日は初回、日本ハム投手陣にシリーズ新の7打数連続安打を浴びせて9-1で大勝した。初回7得点もシリーズタイ記録だった。中村紀が5打数連続安打、不振の4番ウッズも目覚めの先制適時打を放つなど恐竜打線が爆発し、53年ぶりの日本一を地元名古屋で決めるべく一気に突き進む。

 札幌でつけた勢いが本拠地ナゴヤドームでいきなり爆発した。初回、1番荒木が死球で出塁すると、すかさず二盗を決めた。1死一、二塁から4番ウッズが強烈なゴロをセンター前へはじき返した。主砲のシリーズ初打点は待望の先制打。これが合図だった。
 1つの小さな波が、大きな波を呼ぶようにオレ竜打線の勢いは大きくなった。続く中村紀、李の連続タイムリーで武田勝をKOすると、もう止まらない。平田が左前へ、谷繁が中前へ、朝倉の犠打を挟んで荒木、井端の連打で一挙7点を奪い、2番手スウィーニーまでKOした。7打数連続安打はシリーズ史上初、初回7点はタイという記録ずくめの速攻で勝負を決めた。

 「選手がよく動いてくれている。こっちは流れを切らないように、選手の邪魔をしないようにベンチで見ているだけだ。シーズン中にはなかったことだな」。本拠地初戦を圧勝し、2勝1敗と勝ち越した落合監督は笑った。1点から2点、2点から3点へと重ねていく理想の流れ。これができずペナントレースでは何度も歯ぎしりした。特に後半戦は福留離脱が響いて“あと1点”が奪えない打線がV逸の最大の要因だった。

 「自由にのびのび」。今シリーズの落合監督は何度もこの言葉を使う。第2戦まで犠打は1つもなかった。この日の初回に朝倉が決めたのが初めて。勢いと流れがすべての短期決戦。送りバントより盗塁、エンドランを選択してきた。クライマックスシリーズから初回に先制が4試合もあり、そのすべてに勝っているのは偶然ではない。この日の初回、荒木の盗塁からの猛攻は短期決戦モードのオレ竜野球を象徴していた。

 その裏には昨年の苦い経験もある。犠打を多用する手堅い野球でリーグを制したオレ竜は日本シリーズ第1戦でも3つの送りバントを決めて先勝した。だが第2戦、バントを2つ失敗して敗れた。打線への影響を恐れて第3戦からは犠打から強攻策に切り替えたが、打線は最後まで停滞し、4連敗で日本一を逃がしていた。
 開幕戦黒星の後、連勝で勝ち越し。昨年とまったく逆の野球で、まったく逆の展開に持ち込んだ。きょう勝てば53年ぶり日本一へ王手がかかる。本拠地での歓喜の瞬間も見えてきた。「それはみんなが願っていること。でも、まずは明日のことを考えて野球します」。手応えを感じながらも感情をぐっと抑えて、今日の第4戦を見据えた。【鈴木忠平】


(元記事::日刊スポーツ)
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