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21 . September
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14 . February
中日の岩瀬仁紀投手(33)、川上憲伸投手(32)が13日、そろって北谷球場で今キャンプ初のフリー打撃に登板した。ともにMAX135キロで好調な仕上がりをアピール。守護神・岩瀬は年に1度の“定期戦”を終えた井端から「若返り」の太鼓判を押された。

 1年に1度の“定期戦”の相手だからこそ、感じる変化がある。岩瀬VS井端。クローザーがフリー打撃に初登板するときの打者は、必ず井端が務める。

 「きょうも最初からイバに投げるって決まっていましたよ。『やっぱ、2人でやらなきゃダメでしょ』みたいな…」。北谷の恒例行事。今年は24球投げ、安打性の打球は5本。岩瀬の完勝かと思いきや、ラスト1球の「真剣勝負」は右中間にはじき返された。

 「ホントはその前のファウルだったのに、打ち直ししたんですよ。ずるい! でも、イバが調子を上げてくれるんだったらいいですけどね」

 岩瀬の表情は明るかった。MAX135キロ。「スピードはどうでもいい? そんなことない。出るに越したことはないですよ。この時期に135ならヨシヨシって感じです」。納得のキャンプライフを過ごしている。それを裏付ける証言が、井端から飛び出した。

 「球の動きが昔に戻っていました。若いころみたいに荒々しく変化していたんですよ。今年は調子いいんだと分かりました」

 岩瀬の代名詞はスライダーであり、シュートだが、実は打者にとって最も厄介なのは動くストレートなのだ。いわゆる真っスラ。左打者からは逃げ、右打者には食い込む。そのムービングが若さを取り戻したのだという。ここ数年、必ず沖縄で対戦してきた井端ならではの実感は、本人も自覚していた。

 「戻したというより、戻った感じですね。球持ちが(近年になく)いいんで。スピードもそうですけど、球があれだけ動いてくれるのは自分でもいい感じです」

 前人未到の10年連続50試合登板に挑む守護神は“勤続疲労”どころか若返っている。盤石のクローザー。今季も竜の『9回』に死角はない。 (渋谷真)

◆憲伸負けてない、同じくMAX135キロ
 エースの視界は良好だ。谷繁を相手に47球。開幕候補の大本命は、セ界3球団のスコアラー陣にため息をつかせた。

 「きょうは(自分の球に対する)打者の差し込まれ具合と、テークバックを(打者から)見やすくしないようにということを考えて投げました。満足? そこまで抑えているっていう気はしないですけどね」

 最速135キロは岩瀬と“ドロー”。ただ、ステップは確実かつ順調に踏んでいるようだ。昨年は腰の張りに苦しみ、開幕に間に合わせるのがやっとだった。そんな舞台裏の格闘は、この2月は全く無縁。体調のよさが、そのまま調整進度につながっている。

 「順調そのものですね」と巨人、広島、横浜のスコアラーは口をそろえた。朝倉、中田も好調。1本でも強い矢が、3本の束となる。 (渋谷真)
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13 . February
 主力投手が続々とフリー打撃で登板した12日、初めて北谷を訪れた広島007が先発陣の仕上がりのよさに“悲鳴”をあげた。中日は3月28日の開幕戦(ナゴヤドーム)で対戦する相手だが、広島・吉年滝徳スコアラー(30)はコイキラーの朝倉健太投手(26)が開幕投手になる可能性を心配。開幕3連戦の先発について頭を悩ませることになりそう。一方、小笠原孝投手(31)は極めて異例の約400球の投げ込みを敢行した。

 開幕戦の相手をビビらせるには十分な“デモ”だった。朝倉に中田、山井に小笠原…。フリー打撃に登板した主力が次々とハイレベルな投球を披露する。開幕カードで対戦する3人はいったい誰? 北谷初視察の広島007が悲鳴をあげた。

 「すごいです。やっぱり層が厚い。ブルペンでもそれぞれが意図を持って調整している。開幕前になればある程度は絞れるんだろうけど、誰が来てもおかしくない」。スタンドで見守った吉年スコアラーの表情は険しいまま。先発を的中させることが開幕ダッシュの近道だが、中日の次カード(巨人)を考えれば、簡単に3人を割り出せない。さらにいえば開幕投手だって不明。順当なら川上だが、同スコアラーが危惧(きぐ)したのがコイキラーの朝倉だ。

 「朝倉の可能性もあるでしょうね。ウチに相性がいいし、実績もある。あのシュートがねえ。ウチの打者には苦手意識があるでしょうから…。次の巨人戦に川上というのは十分に考えられる」。朝倉の対広島は一昨年が4勝無敗で昨年は5月以降4連勝の4勝2敗。天敵が立ちはだかる可能性は十分にある。2戦目以降も左の小笠原がキーマンになるのは確実。つまり、5投手すべての対策に追われるわけだ。

 「きょうはまずまずですね。良くもなく悪くもなく。低めを意識したんですが、ちょっと高めに浮いた。暖かくなったら投げ込みますよ。広島が苦手意識? こっちは意識していないですよ。どことやっても一緒です」

 2度目のフリー打撃に登板した朝倉は余裕の表情を浮かべたが…。この日はノースローだった川上を含めて順調な調整を続ける先発5人組だが、広島にとっては頭の痛い開幕前になりそうだ。 (兼田康次)

 順調にきてます
 止まらない。フリー打撃登板の後のブルペン。一番早く投げ始めた小笠原が、ずっと居座る。投げ続ける。

 「バランスが良くなって、足が使えるようになった。体が(前に)突っ込み気味だったので、後ろに残すようにした」

 小笠原が“熱投”を振り返った。投げ込むうちに調子が出てきた。いい感触だった。納得し、投げ終わった時、球数は300を超えた。何と306球だ。

 直前、今キャンプ初のフリー打撃登板では打者に対して58球を投げた。その前の準備段階で既に約30球を投げていた。投げ始めからのトータル約400球。投手陣の今キャンプ最多球数だ。

 前日(11日)までのキャンプ最多投げ込みが吉見のトータル250球。「400」はけた外れの大台だ。小笠原と投球について話し合いながら、計約3時間付き合った近藤投手コーチは、「今まで投げ込む機会がなかったから、良かったんじゃないかな。球数が増えるごとに、いい投げ方になっていたからね。下(下半身)を大きく動かして投げられるようになっていた。いいフォームになった」と、話した。

 貴重な先発ローテーション左腕は「今のところ順調に来てます」と、言う。順調。400球も投げたことが何よりの証拠だ。 (生駒泰大)
12 . February
 中日の北谷キャンプで11日、2つの“新記録”が誕生した。打では荒木雅博内野手(30)がカーブマシンのみで3時間、1260スイングの驚異的な打ち込みを敢行。そして投でも吉見一起投手(23)は250球を投げ、先発ローテーション入りを猛アピールした。

 無心ではない。入魂の3時間。スイングの鬼が屋内練習場を占拠した。午後2時前に入った荒木が、ようやく「ラスト」の声を発したのは5時21分。休憩と球拾いをはさみ、大カゴ3杯弱を打ち切った。毎分およそ7球。計算すると1260スイング! 恐ろしいことに、メーン球場でのフリー打撃は別である。

 すべてカーブマシンだった。この日だけでなく、荒木はフリー打撃をのぞいて、まずストレートマシンを打たない。

 「立浪さんも(本紙上で)言ってましたね。打撃に大切なのは『間』なんだと。それをつかむのにカーブがいいんです。こんなに打ったことは初めてかなあ。いや、若いころに時間だけならあったかも。でも、何も考えていなかったのと、今は中身が全然違います」

 荒木の説明を補足する。立ち位置、グリップの高さ、ステップ…。1260球の中で、何度も、何カ所も変えていた。若さに任せ、振りまくっていた昔とは違う。試行錯誤の価値を知る30歳。だが、そこに答えのないことも、知っている。「打撃の神様に1つだけもらえるとしたら?」。この問いに「腕の使い方」と即答した。迷い、苦しみ、だから振る。

 10日朝、盟友に電話をかけた。カブス・福留が渡米した。「寝てたのをたたき起こしてやりました」。九州男児の同級生。ウマは合った。そして、昨年までは沖縄のカーブマシンを奪い合う仲でもあった。「1人いなくなった分まで、ぼくが打ったんですよ」。マシンの順番待ちをする時間は少なくなるが、責任は重くなる。

 「これだけやればよくなるのかなあ。ならなかったらどうしよう」。3時間打った後のこの言葉。よく福留が笑っていた。「あいつはマイナス思考だから」。だが、荒木にはたぐいまれな才能がある。それは努力を惜しまないという名の才能だ。

 (渋谷真)

 【落合監督はカーブを正面打ち】 中日・落合監督のプロ入り時は、1日2000球以上を打ち込むのが当たり前だったといわれるほど、練習のムシだった。その努力が、3度の3冠王に結び付いたとされる。

 キャンプ中の練習法も独特で、特に伝説として残っているのは“正面打ち”。カーブマシンに正対して構え、目の前に来たボールをバットで払うように延々と打ち続けた。間合いをつかみ、体の軸を中心にしたスイングをつくるためとされたが、打ち損ねればボールが体に直撃する危険もある。そのため、練習中は緊張感が張り詰めていた。
09 . February
 中田に巨人007も真っ青-。中日・中田賢一投手(25)が8日、打撃投手としてフリー打撃に初登板。谷繁、中村紀を相手に50球投げた。最速142キロで安打性の打球は、わずか5本。昨年のチーム勝ち頭の順調な仕上がりに、ネット裏で見ていた巨人、阪神、横浜のスコアラーも警戒の色を強めていた。

 打者に打ってもらえるように投げつつ、自分の力もアピールする。中田の目的は十分に達成された。今年初めての打者との“対戦”。谷繁、中村紀相手に、打撃投手として50球を投げ、安打性の打球が5本あった以外は、ほとんどファウルか飛球だった。打てる球を投げて抑える投球内容に、中田は納得していた。

 「良かったです。しっかりと腕を振ることだけ考えました。(キャンプが)始まったばかりで、最初にしては腕が振れました。今投げられるベストの力で投げました」

 キャンプ序盤は仕上がりの早い投手が有利とはいえ、この日の中田の最速は142キロ。この時期にこれだけ投げられることに、ネット裏の巨人、阪神、横浜のスコアラー陣は、驚きの声を上げた。

 「みんなすごいですね。(打撃投手で登板した)山井、朝倉はブルペンで見ましたが、十分できてる。打撃投手の中では中田がいい球を投げてる。さすがです」(巨人・高田スコアラー)「順調にきていることが分かった。キレのあるボールを投げていますね」(阪神・嶋田スコアラー)

 スコアラー陣を驚かせる投球の理由は投げ込み量にある。打撃投手の前後にも投げ込んで、この日は計203球投げている。第1クールは昨年より130球多い436球を投げた。投げ込む理由は、課題である制球力をつけるためだ。

 「投げていて、何となく悪いときにはこうなるというのが分かってきました。それを直せないのがぼくのセンスのなさですが、投げ込んで波をなくしたい。キャンプで直すコツを見つけたいというのもあります」

 いずれ疲労で調子が落ちていくことは分かった上で、感覚をつかむためにそれまでは投げ込む。確実な投球を目指し、まだこの先にたくさんあるステップを投げて乗り越えていく。

 (山本諭 中日スポーツ)
07 . February
 例年になく雨が多い沖縄ながら、日本一に向けたドラゴンズの練習は順調に進展。6日に第1クールを終了した。この6日間で目立った“新戦力”はいるのか。本紙評論家の木俣達彦、小松辰雄両氏がチェック。木俣さんは新外国人のトマス・デラロサ内野手(30)、小松さんは故障から復活を目指すチェン投手(22)の名を挙げた。

<チェン>球の出どころ見にくい…小松辰雄

 これは面白い!! ブルペンで左腕・チェンのピッチングに、胸の高ぶりを覚えた。

 まずもって投球フォームに特徴がある。テークバックから左手を上げてくるまで、左手が体に隠れてしまう。相手打者、特に左打者にとってはボールの出どころがすごく見にくいのだ。右打者もボールの出どころが見えるのは少しだけ。投球フォームからして非常に楽しみだ。

 こうした投げ方は天性のもの。教えられて投げられるものではない。自分の大きなセールスポイントとして、ひとつの武器にすべき。ソフトバンクの和田もチェンに似て打ちづらそうな投球だが、チェンは和田を上回るストレートの速さもある。これも魅力を大きくさせる。

 投げ方でいうなら、もっと下半身が使えるようにすれば、さらに直球の威力が増すはず。入団した時から、下半身の使い方が気になっていた。今季から先発ローテーションに入って活躍したいなら、もっと走り込んで下半身を強化すべきだ。

 それにはただ走るだけではなく、投げ込むことも必要になる。この日も一番遅くブルペンに入って、みんなより先に投球練習を終えた。まだまだ投げ込みの量は足りない。下半身を使ったピッチングができるのは、200球ぐらい投げ込んでから。一昨年の左ひじ手術からのリハビリも順調。昨年はウエートトレーニングをしっかりやって故障しない体づくりもできたのだから、今キャンプでは思い切り投げ込みを行ってほしい。山本昌、小笠原に続く左腕第3の先発投手候補。チェンが計算できれば、左右バランスの取れた先発スタッフができあがる。

 (本紙評論家 中日スポーツ)

<デラロサ>外角低めのさばきうまい…木俣達彦

 5日の練習中、めったにお目にかからないシーンを目撃した。新外国人選手として入団が決まったデラロサが、三塁ベンチ前に設営されているマシン打撃用の鳥かごで、ひたすらバント練習を繰り返しているのだ。

 驚きはさらに続いた。終了間際、今度はバスターの練習。外国人選手がバントばかり練習する姿は、長くキャンプを見てきたが、記憶にない。

 他の選手はフリーに打っているから、デラロサだけに「バント指令」が出ているとは思えない。デラロサには早く日本の野球に溶け込もうとする気概が感じられた。

 肩が強く、フットワークも軽快。守備力を高く評価する人は多いが、私はバッティングに高評価を与えたい。それは、外角低めのさばき方がうまいことが挙げられる。センター方向に強い打球を飛ばせる。広角に打てるのも、打率を上げる大きな要素である。

 北京五輪が開催される8月。荒木、井端が日本代表に招集されて、2人とも欠ける可能性は高い。“アライバ”不在期間中の13試合をどうカバーするかも、今季の中日には重点課題。その中で、日本の環境に慣れようと必死に取り組んでいるデラロサの存在は大きくクローズアップされる。

 今まで通り、常にハングリー精神を持っていけば、楽しみな戦力となりそうだ。

 (本紙評論家 中日スポーツ)
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