中日・井端弘和内野手(32)と荒木雅博内野手(30)は25日、ともに初の実戦となる紅白戦に出場し、「荒木が走って井端がかえす」お得意のパターンで早速得点を挙げて見せた。“アライバ”の盤石コンビは今季も頼りになりそうだ。
「1+1」が「3」にも「4」にもなるのがこの2人。球界屈指の荒木、井端のコンビプレーが、初めての実戦で早くもさく裂した。
6回、紅組の先頭打者として中前打を放った1番荒木が1死後、3番井端の4球目に動く。「(朝倉の)クイックは速かった。でも最近になって走ることができるようなコンディションが整ってきたから、走ってみようと思った。いいスタートが切れました」。無駄のない動作で送られた小田の好送球を、昨季初の盗塁王に輝いた足がわずかに上回った。
盗塁で生まれた得点のチャンス。それを井端は見逃さない。間髪入れずに次の外角136キロを右中間へライナーではじき返した。「右前へ打つ感覚で打ったら、外野の間を抜けた」。計ったような適時二塁打に、井端は、満足そうにほほ笑んだ。
荒木が動けば、すかさず井端が反応して得点を生み出す。絶妙な足と技の濃厚なコラボレーション。この日は1番と3番に分かれはしたが、“アライバ”の真骨頂を示す速攻だった。
昨オフには福留がカブスへFA移籍し、チーム生え抜きの荒木と井端が名実ともにチームの柱になった。鉄壁の二遊間であり、攻めれば12球団で最も“いやらしい”とされる1、2番コンビ。連続日本一へ、これまで以上に2人の存在感は増すはずだ。
荒木が「バットも振れている。いい形で実戦に入ることができた」と語れば、井端も「きょうは投手との間合いを確かめたかった。上々です」ときっぱり。“ダブル”キーマンは、そろって充実の実戦スタートを切った。 (木村尚公 中日スポーツ)
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