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19 . September
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22 . October
<巨人2-4中日>◇20日◇東京ドーム

 落合中日が、原巨人に3連勝で2年連続日本シリーズ進出を決めた。クライマックスシリーズ(CS)第2ステージ。レギュラーシーズンは2位に終わり、丸刈りにして出直した落合博満監督(53)が見事な采配をみせ、巨人につけいるすきを与えなかった。中日はCS負けなしの5連勝だ。27日に開幕する日本シリーズは昨年に続き、パ・リーグ覇者日本ハムとの戦いになる。昨年は敗れたが、今年こそ1954年以来、53年ぶりの日本一を取りに行く。

 優勝なき日本シリーズ進出に胴上げはなかった。ビールかけも、記者会見もなかった。落合監督は帽子を取るとファンに深々と頭を下げた。V逸が決まった翌日、断髪した丸刈り頭はまだ伸びきっていない。みそぎとリベンジの意味を込めて3000円の「五分刈り」を注文したあの日からわずか17日後、敵地で王者巨人に借りを返した。
 「ペナントレースに負けてから我々にはチャンスはここしかなかった。本当は優勝して迎えたかったですが、その悔しさの分だけ勝てたのだと思います」。目が潤み、選手をたたえる声が震えた。

 王手をかけて迎えた第3戦、これまで同様、落合監督は動いた。3-2とリードした4回、顔面付近の投球に怒りを見せた巨人李にウッズが挑みかかろうとするとベンチを飛び出した。乱闘寸前の雰囲気の中、険しい表情で相手をベンチに下がらせると、ウッズのところへ行って「落ち着け」となだめた。帰り際には谷繁に「熱くなるな」と耳打ち。ベンチを何度も出た。
 3位阪神を2連勝でけ散らし、王者巨人を3連勝で粉砕した。初体験の超短期決戦。落合監督はスタイルを切り替えた。「阪神、巨人とだと今の戦力では分が悪い。長引かせたくなかった。きょう勝つことだけを考えた」。ペナントレースでは開幕前に最終戦までシミュレーションするほど慎重な指揮官が目の前の戦いに没頭した。

 1950年に始まった日本シリーズはこれまでセとパのリーグ優勝チームが戦ってきた。今季からCSが導入されたため、初めてリーグ優勝チーム以外が出場することになった。歴史が変わった。
 昨年、セ・リーグ初のプレーオフ導入案が持ち上がった時に真っ先に異を唱えたのが落合監督だ。「140試合以上戦ってきたものを、たったの何試合かでひっくり返すのか!」。この声がきっかけとなりCSはあくまで日本シリーズ進出を決めるものと決まった。

 その一方で導入が決まった後はこう誓った。「オレは決まったことには従う。やるからには勝たないといけない。勝負事は勝たなきゃな!」。我が道を行くオレ流だが、ルールには従う。わずかの差で連覇を逃すとすぐに目標を切り替えた。
 「あくまでセ・リーグ優勝チームはジャイアンツ。我々はセ・リーグ代表としてファイターズと戦いたい」。史上初のCS制覇もあくまで通過点だ。日本ハムに昨年のリベンジを果たし、球団史上53年ぶりの日本一を達成した時、初めて歓喜が訪れる。

(元記事::日刊スポーツ)
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21 . October
 クライマックス・セ 第2ステージ第3戦は20日、東京ドームで行われ、第1ステージ勝者の中日(リーグ2位)が4-2でリーグ優勝した巨人に3連勝し、球団史上初となる2年連続での日本シリーズ進出を決めた。四回、タイロン・ウッズ内野手(38)が逆転の3ランを放ち勝負を決めた。胴上げもビールかけもお預け。歓喜を分かち合うのは日本ハムを倒してから。53年ぶりの日本一へ-27日から日本ハムとの決戦だ。

 完全制圧。破竹の5連勝。昨年のセ界覇者が、今季の王者をなぎ倒し、逆転日本一への挑戦権をつかんだ。歓喜を祝う五色のテープが敵地を彩る。オチアイコールの大合唱。だが、オレ流指揮官はベンチ最前列でいつも通りに戦士と握手を交わすだけ。心の底からの笑顔は封印した。
 胴上げもなければ、ビールかけもない。札幌行きの航空チケットは勝ち取った。だが、開幕前に思い描き、現実のものにしようとしたのはリーグ優勝を経由しての完全優勝。第1のハードルで転倒した事実は曲げられない。だから、派手なアクションを拒んだ。

 敵軍のお株を奪った。四回、一死一、二塁から、主砲・ウッズが逆転3ラン。七回には、クライマックスシリーズで19打数10安打の打率・526と“突然確変”に突入した谷繁が値千金のソロ。制空権を掌握し、白星街道を結んだ。

 球団史上初のリーグ連覇を逃した3日、落合監督は都内の理髪店で頭を丸めた。「監督さえ間違わなければ、ぶっちぎりで最初にゴールテープを切るでしょ」。開幕前の約束を破った反省。男としてのケジメを取った。
 「ペナントに負けた悔しさが選手にあったんでしょ。勝負事は思惑通りに運ばないことが多いんだけど、できれば5つで決めたいと思ってた。長くなれば不利になるから」。同じ過ちを繰り返さず、構想通りに勝利を積み上げた。5連勝の要因。将は兵の意地をイの一番に挙げた。
 2年連続の日本シリーズ出場。就任4年目で3度目の挑戦。「計算はしてない。勝てる試合を拾っていくしかないでしょ。そろそろ勝たないとね」。監督就任時に掲げた日本一奪取の公約。舞台が開く。3度目の正直。オレ流指揮官が今度こそ、宙に舞う。
20 . October
<巨人4-7中日>◇19日◇東京ドーム
 落合中日が、川上、谷繁のバッテリーで2年連続日本シリーズ出場に王手をかけた。セ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)第2ステージで原巨人に連勝だ。エース川上憲伸投手(32)は粘って7回を4失点、バスターも決める2安打を放った。谷繁元信捕手(36)は4安打で巨投を粉砕した。第1ステージから打率5割6分2厘とMVP級の働きだ。中日は20日の第3戦に勝てば、日本ハムと日本シリーズ(27日~)を戦うことが決定する。
 川上は、2点リードの6回1死一塁で打席に李を迎えた。1発同点のピンチを、133キロのフォークで二ゴロに料理。併殺を見届けて右手でグラブを5度たたいた。続けて脇を通る荒木へ2度、最後はベンチに向け大きくたたいた。
 「絶不調の中でスタートした。初回は本当にどうなることやらと思った。逃げ出したい気持ちだった」。
 チームとしてCS4試合目で初めて先制を許した。だが粘り強く3併殺を奪う。打席では4回1死一塁からバスターで左前打を放つなど2安打2犠打。サインは送りバントだったが「三塁手が出てきたのでとっさにやった」。その回の井端の左直では的確な打球判断でタッチアップに成功し「難しいプレーができて野球に集中できた。投球につながった」と話した。
 阪神戦に続いてCS2勝目。日本シリーズでも球団タイの通算3勝と、短期決戦にめっぽう強い実力を見せつけた。
 もう1人、勝利の立役者は谷繁だ。「シーズン終わってからこんなに調子よくなってもね!」。今季この試合まで1度しかなかった4安打の固め打ち。
 1点を追う2回、木佐貫から左前打で突破口を開き、同点のきっかけをつくった。4回、6回にも中前打を放つと7回には貴重な6点目となるタイムリー。リーグでは規定打席到達者の中で最低の打率2割3分6厘だったが、CSでは第1ステージから16打数9安打で打率は驚異の5割6分2厘。さらに第1戦は小笠原を、この日はエース川上を巧みにリードした。まさにMVP級の働きだ。
 落合監督は「エースを立ててその試合に勝ったというのは大きい」と川上で2戦目に勝利した重要性を強調した。小笠原が奇襲先発した初戦に負けても2戦目でエースが止めれば1勝1敗、小笠原が勝てば2連勝で王手がかかる。
 これで第3戦に勝てば2年連続の日本シリーズ進出が決定する。昨季敗れた日本ハムが待っている。ただ試合前、落合監督はその質問に首を振って、こう言った。「今日のことしか考えていない人間に何十年先のことを聞いているようなもんだ」。短期決戦を戦う上で最も大事な集中力。指揮官の頭には20日巨人に勝つイメージしかない。


(元記事::日刊スポーツ)
19 . October
<巨人2-5中日>◇18日◇東京ドーム

 してやったり!! 中日落合監督が“奇襲”で大事な初戦をとった。巨人とのクライマックスシリーズ(CS)第2ステージ第1戦の先発に、阪神との第1ステージ第2戦(14日)に救援登板した左腕小笠原を中3日で起用。山井ら右腕の先発を予想して左打者をズラリと並べた巨人重量打線を5回1失点に抑えた。打線もウッズの2ランなどで援護し、5-2で快勝。してやったりのオレ流奇襲戦法で、2年連続の日本シリーズ進出へ好発進した。

 落合監督は試合後、余裕の表情で出てきた。「奇襲? 奇襲じゃないよ。こっちは普通に使っているだけ。相手の考えてることは分からないから」。小笠原のサプライズ起用でまんまと相手の裏をかいた。表には出さなかったが、会心の勝利に足取りも軽かった。

 「先発ピッチャー、小笠原」。試合直前のアナウンスにスタンドがどよめいた。大方の予想を覆して第2ステージ開幕戦に送り出したのは第1ステージ2戦目で中継ぎ登板し、中3日の左腕小笠原だった。リーグ後半戦は0勝5敗。3カ月も白星から見放され、17日もリリーフ陣とともに練習していた。これまで幾度となく周囲を驚かせてきた“オレ流サプライズ”をここで出した。

 小笠原はずらりと6人(投手内海のぞく)の左打者を並べた巨人打線をきっちり抑えた。初回2死満塁で阿部を左飛に打ち取ってリズムに乗った。左打者の外角へキレのある直球、スライダーを決めた。5回、谷にソロを浴びたが最も警戒すべき“30発カルテット”には1発を許さず、5回5安打1失点。「行けるところまで行こうと思った。チャンスをもらってうれしかった」。CS初勝利だが、白星としても7月18日ヤクルト戦(ナゴヤドーム)以来、92日ぶりに大舞台で手にした。

 巨人のリーグ優勝が決まった翌日の10月3日、連覇を阻まれた落合監督は開幕前の「公約」通り、東京・世田谷区の理髪店に足を運んだ。3冠王3度の大打者が3000円の「五分刈り」を注文した。巨人に敗れたことを受け入れ、新たな船出を誓った。そして再び巨人と対決する権利を手にすると巧みな選手起用、試合運びで先勝した。

 「阪神戦の入りが今までと違っていたので(第2ステージも)このままの流れでと思っていた。いい入り方をしてくれた。先はまだあるから」。落合監督は第2戦を見据えた。CSは第1ステージから合わせて3連勝。勢いは止まらない。19日も勝てば、早くも日本シリーズ進出へ王手をかける。【

(元記事::日刊スポーツ)
16 . October
<中日5-3阪神>◇14日◇ナゴヤドーム

 中日が阪神に2連勝し、セ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)第1ステージ(S)を突破した。1回に中村紀の適時打、李炳圭の3ランで5点を挙げ、第1戦に続く先制パンチで勝利をものにした。リーグ優勝を逃し、頭を丸刈りにして出直した落合監督の思いが選手にも伝わった。18日から始まる第2S(5試合制、東京ドーム)で、初の2年連続日本シリーズ出場と雪辱をかけてリーグ覇者の巨人と対戦する。

 開始わずか30分の速攻だった。初回1死から井端の四球、森野の右前打、ウッズの四球で満塁。打席には中村紀が立った。上園の真ん中高めの直球をたたいた。三遊間を抜ける2点適時打。バットを放り投げると一塁上で右拳を振り上げ、川相一塁コーチとハイタッチした。超満員のスタンドの盛り上がりが途切れる間もなく、続く李が真ん中低めのフォークを右翼に豪快な3ラン。初回に3点を奪った13日に続く鮮やかな先制劇。「JFK」を擁する阪神の機先を制して大量5点を奪った。

 中村紀は「今年一番緊張した。あそこで打てないと流れが変わる。持っているものを出した」とホッとしたように言った。腰痛のためにレギュラーシーズン終了からの5日間で2度痛み止めの注射を打ち、薬を服用して試合に臨んでいた。日常生活でもトイレで用を足す際に「腰に力が入らないので出ない」とまで言う。だが、照準を合わせたCS2試合で8打数5安打2打点の大当たり。05年の韓国リーグ首位打者の李は、来日1年目で変化球に苦戦しただけに大興奮。「今年一番大事な試合で、いいところで打てて気分がいい。思い出に残るホームランだ」と一気に話した。

 荒木、井端に5番から3番に上げた森野の上位3人も見事に機能した。落合監督は「森野の3番? 144試合とは違うんだ。そこが戦い方の違いだ」と説明。その上で「この2日間はゲームの入り方が違った。シーズンより良かった。去年の悔しさがあったんじゃないか」。ナインの違いを感じ取っていた。選手には、リーグ優勝を逃し、今月3日にロッテの2軍時代以来28年ぶりに頭を丸刈りにした落合監督の決意も短髪の中村紀、李らに伝わっていた。

 52年ぶりの頂点を目指した昨年の日本シリーズ。白星発進後の4連敗で日本ハムに敗れた。04年に続く敗退に「短期決戦が苦手」というイメージもついた。だが、1年を経て、ここ一番で集中力を発揮した。「うまいこと照準を合わせてやってくれた。4年間で3回も短期決戦をやっている。そろそろ覚えないと」と満足そうに話した。
 守護神藤川に投げる機会を与えずに阪神を退け、18日からは巨人との第2Sを迎える。15日は休んで英気を養い、16日から練習を再開してペナントレースで敗れた雪辱を期す。落合監督は「高校野球なら負ければ終わり。選手もそれぐらいの気概でやっている。(日本シリーズへ)突き進みたい」と宣言した。中村紀は「何とか日本一になりましょう」とお立ち台で叫んだ。球団初のリーグ連覇を阻まれた借りを返せば“三度目の正直”が見えてくる。

(元記事::日刊スポーツ)
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